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傑作であり名品であり、そして"超"実用品であり・・・ [時計]

 この懐中時計、SEIKOの傑作である事は疑いようが無い。


19seiko.JPG
19セイコー(東京南鉄道管理局)


 19セイコーは昭和4年に発売された日本製懐中時計の名品で、
発売当時の価格は14円50銭であった。戦時中は軍需品に指定
され、零戦をはじめとした航空機や戦艦、戦車等に搭載されて
いた。
 戦後、精工舎は疎開させていた残りのパーツをかき集め、この
懐中時計を鉄道省御用達として復活させたのだ。

 19セイコーの特徴として、秒針規正装置がある。この装置は
リュウズを引っ張ると、秒針が"0位置"まで動き、そこで止まると
いう機構で、時計を正確に時刻合わせし易くなっているという、
いかにも鉄道時計らしいギミックだ。


 私が所有するこの19セイコーは、15石のCal.9119Aを搭載した
手巻きの機械式で、東京南鉄道管理局で使用されていた品だ。
日差も±10sec前後と、日常使いに全く問題無い精度である。

 19セイコーは昭和47年後半から、ムーブメントを徐々に腕時計
用のクォーツに変更し、秒針も6時位置の"スモールセコンド"から、
長短針と同じ位置にある"センターセコンド"タイプとなってしまい、
昭和50年頃には全てクォーツとなってしまう。
 機械式19セイコーの相場は、日常の使用に耐えるコンディション
のOVH代込みで、おおよそ35,000~40,000円である。



 19セイコー。今、同じクオリティの機械式懐中時計をSEIKOが
発売するとすれば、30万円くらいはするだろう。それを考えれば、
一生物と言えるSEIKOの機械式懐中時計が高くて40,000円程度
で買えるというのは、高いどころが安いと言える。

 鉄道や機械式時計に興味がある人は勿論、長く使える機械式
時計の購入を考えている人は、この19セイコーを購入候補の1つ
として考えてはいかがだろうか?。



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