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寝台特急"サンライズエクスプレス"乗車行 Part2 [鉄道(路線)]

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JR四国 高松駅
人生初の四国は霧雨という生憎の天気であった。


 さて、高松に到着したところで朝食である。高松と言えば讃岐うどん
であろうと言う事で、鉄道ファンにはお馴染みである高松駅構内に
ある"あの立ち食いうどん屋"で朝食とした。

renrakusenUDON.JPG
連絡船うどん
元々は宇高連絡船内で営業していたのだが、連絡船の廃止後にこの
高松駅構内に移ったという、伝統ある旅人の為のうどん屋である。

Udon&sushi.JPG
"かけうどん"と"穴子押し寿司"
撮影:CanonPowerShotS90
穴子押し寿司は隠れた一品だと聞いていたので注文。寿司飯の
酢が少しきつい気がしたが、それも立ち食いという場での保存性
を高める為なのかもしれない。2品で600円也。


 乗車券に無効印を押してもらい、改札の外へ。目的は琴平電鉄
である。
 今回、琴平電鉄は撮影のみで乗車はしないが、琴電の多くは元
京浜急行の車輌である。関東在住の私は、幼い頃に三浦海岸への
海水浴に家族や近所の友人たちと乗った思い出のある電車である。
琴電の高松築港駅はJR高松駅から直線で300mほど離れた所にある。

TakamatsuChikkoST.JPG
琴平電鉄 高松築港駅

 記念がてら入場券で入ろうとしたのだが、券売機には入場券が
無いので、窓口の駅員氏に訊いたところ、入場券は無いという。
電車を撮影したい旨を伝えると、"ああ、ならどうぞどうぞ"と実に
気分良く改札を通してくれた。

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琴平電鉄1252形
これは長尾線用で元京浜急行の700形。昭和42年~46年の間に
合計84輌製造された車輌で、琴電にとっては初の4扉車だそうだ。

TakamatsuCikkoHome.JPG
琴電高松築港駅構内
2面2線の頭端式である。


 先ほどの駅員氏に礼を述べ、琴電の駅を後にした。この後は
JR高松駅から快速マリンライナーで岡山まで戻るので、それまで
は高松で撮りである。
 因みに高松駅は上野の地平ホームと同じく頭端式ターミナルで、
4面9線からなるこの駅は、列車から降りて改札の外まで全く段差
が無いので、究極のバリアフリーと言えるだろう。現在の高松駅は
宇高連絡船廃止後に建設された4代目で、先代の高松駅から300m
ほど西に位置している。

TamamatsuHome.JPG
頭端式の高松駅
盛られたバラスト上にある"通行禁止"が良い味を出している。
何だか渡ってみたくなる高さとバラストの盛り加減だ(笑)。

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高徳線キハ40と予讃線7000系
7000系はJR四国の近郊型車輌である。

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JR四国6000系とサンライズ

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JR四国8000系特急形電車

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JR四国2000系特急型気動車
この8000系と2000系"いしづち"は高松から松山、宇和島方面を
結ぶ特急である。瀬戸大橋開通後は殆どが宇多津で岡山発の
"しおかぜ"を後方に併結する運行形態となっている。

5000.JPG
5000_2.JPG
JR四国快速マリンライナー5000系
JR四国の車輌で、高松方先頭車はダブルデッカー構造になっている。
階下が普通指定席、階上がグリーン指定席になっている。特に運転席
真後ろのグリーン席はパノラマシート(指定席)と呼ばれ、4席しかない。
岡山発は前方展望が素晴らしい為に人気が高く、知られざるプラチナ
チケットと言えよう。

5000_Green.JPG
マリンライナー指定階上席
平日でこのくらいの乗車率である。


 先ほどサンライズで渡った瀬戸大橋を、今度はマリンライナーの
車内から楽しむ。今度は九州側なので短絡線が合流するのが良く
分かる。
 瀬戸大橋線の瀬戸大橋部分はJR四国の管轄で、瀬戸大橋手前本州
最後の駅である児島までがJR西日本の管轄となっている。瀬戸大橋
の前後、岡山から高松までは厳密に言うと宇野線、本四備讃線、予讃線
の4路線から成るのだが、旅客案内の便宜上、岡山から瀬戸大橋を渡る
列車に対してのみ上記の全区間を"瀬戸大橋線"と呼ぶ事になる。この
瀬戸大橋線はサンライズを始め、岡山から四国各地を結ぶ優等列車や
JR貨物の貨物列車、快速のマリンライナーが運行されている。

 マリンライナーは瀬戸大橋を渡りきり、本州最初の駅である児島
に到着した。
 この児島という駅は、個人的に少し思い入れがある。かつてこの
児島から鷲羽山をかすめ、瀬戸内海に面した下津井までを結んで
いた"下津井電鉄"という、日本最後の純粋な軽便鉄道と呼ばれた
762mm軌間(線路幅)ナローゲージの民鉄が存在していたのだ。
この下津井電鉄は一度訪れてみたかったのだが、1990年末をもって
廃止されてしまい、その思いが叶う事はなかった。児島駅とその前後
から車窓に気をつけてはいたのだが、マリンライナーの車内からは
見方が悪かったのか、下津井電鉄の痕跡は何も分からなかった・・・。

 そんな私の感傷とは一切関係なく、快速マリンライナーは無事に岡山
へと到着した。

 当然お約束の下車印を貰って改札の外へ。東口のメインストリート
にいきなりビッグカメラがあり、何を買うワケでもないのにちょっと
安心してしまうってのは何だかなぁ(笑)。

okayamaST.JPG
JR西日本 岡山駅
何だか酷い構図だ(苦笑)。。。

MomotaroStu.JPG
駅前の桃太郎像

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東口メインストリートの桃太郎通り
これは岡山電気軌道の7000形であろうか。東山行きが乗客を乗せ、
まさに出発しようとしている(左にビッグカメラ)。


 ホームに戻り、さて何を撮ったものかとウロウロしていると、8番線
に貨物列車が到着とのアナウンス。自分が居るのは何番線なのだ
ろうと思っていると、115系の横から突然EF210が現れた。そういえば
岡山はEF210の総本山である。

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EF210 14 貨物列車
下交差パンタであるPS22Dを載せた0番台である

EF21014_2.JPG
ホームよ少しり先、この位置で停車し、数分後に発車していった。
 EF210はJR貨物が所有する電気機関車で、EF65の後継機関車で
ある。初期型は岡山に集中的に配備され、2台のモーターを1台の
インバーターで駆動する事から、"ECO-POWER 桃太郎"の愛称を
持つ。ちなみにJRの機関車としては初めての公募による愛称で
ある。

500shinkansen .JPG
新幹線ホームを見上げると500系が停車していたので思わず1枚。
500系は北陸に乗車するため、わざわざ"のぞみ29号"で京都まで
移動した。

117sunliner.JPG
117系快速サンライナー
岡山と福山を結ぶ快速列車。今は朝夕のラッシュ時のみ運行されて
いるが、かつては日中も走っていた。個人的にワンマン運転である
のは知らなかった。

115okayama.JPG
115系岡山色
115okayama_2.JPG
岡山色の車内はこのようにリニューアルされている。

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やはり個人的に113・115系は湘南色が一番似合うと思う。


 そして私は次なる列車、"ゆったりやくも"に乗車し出雲市に
向かう事になる。

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381系特急"ゆったりやくも"
ゆったり化された非パノラマ編成である。2010年10月現在、
ゆったり化リニューアルされていないのは1編成のみとなった。
入線から発車までの時間は僅か6分と短いので、、向かいの
ホームから全景を撮影するのはちょっと無理である。
私は指定席を確保していたが、自由席はかなりの乗車率で、
入線前から乗車待ちの長い列が出来ていた。


 この381系への乗車も、今回の旅程では楽しみにしていたイベント
である。
 381系は"自然振り子機能"を有する特急形電車で、カーブで振り子
機能が遠心力で車体を内側に傾ける事により、R400の曲線を+20km/h
で通過する事が出来る。
 自然振り子装置とは、車体と台車の間にコロを入れる事で、遠心力
により強制的に車体を内側に傾かせる、今となっては何ともアナログ
な技術である。そのため車輌がカーブに入ってからワンテンポ遅れて
車体が傾き、同時に車窓の景色が沈み込む(or浮き上がる)とジワリと
縦方向のGが乗客にかかってくる。しかもカーブの出口では逆側への
揺り戻しが発生するため、運行開始当初は乗り物酔いする乗客が多く、
当時の国鉄も伯備線の路盤を強化したり、コロの摩擦係数を高める等
の対策を講じたのだが、今でも根本的な解決には至っておらず、乗り
物に弱い人はやはり酔ってしまう。

381yakumo_2.JPG
381系は振り子機能の実装による車体限界の関係から車体裾が
絞り込まれているので、車体とホームの間に隙間が空いている
のが分かる。


 かくして、私を乗せた381系特急"ゆったりやくも"は岡山駅を定時
に発車した。次の停車駅は倉敷である。


"Part3"へ続く。。。


■寝台特急"サンライズエクスプレス"乗車行 Part1
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コメント 2

猫が好き♪

 あ、どうも。下津井電鉄関連。
 下津井電鉄の児島駅(味野町駅)ですが、現在のJRの児島駅からは東北東方面、直線距離で500メートル以上離れており、車窓から廃線敷を見るのは無理じゃないかなあと思います。児島の町の中心地は下津井電鉄の児島駅の方で市街地はさらにその西側がメイン、本四連絡線の児島駅は線形の都合でしょうけど市街地とはあまり関係ない場所に立地しています。
 廃線になってからはごくわずかな区間しか歩いていませんが、第二期廃線の跡地は遊歩道となり、比較的わかりやすく残されています。第一期廃線の跡地はまったく見ていないのでよくわかりませんが。
 ということで、ご参考までに。
by 猫が好き♪ (2010-11-09 18:00) 

raist

 猫が好き♪ さん コメントありがとうございます。

 サイト、拝見させて頂きました。その貴重なお写真、まさに私が
憧れた下津井電鉄の世界そのもので興奮してしまいました!。

>直線距離で500メートル以上離れており、

 なるほど、道理で全く何も分からない訳ですね。それに街の
中心地も離れていたとは。確かに児島駅周辺は市街地という
雰囲気ではなかったので"?"な感じでした。情報ありがとうご
ざいます。また岡山周辺に行く事があれば、改めて廃線跡を
探索してみたいと思います。

 

 
by raist (2010-11-10 21:20) 

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