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古豪 [鉄道(模型)]

 最後の戦前型電気機関車で、かつては日本の大動脈である
東海道本線で、優等列車の先頭に立っていた電気機関車だ。


ef57_2.JPG
国鉄EF57形電気機関車

左:四半世紀以上前のKATO製 ナンバーは"8"
中:マイクロエース製7号機 ひさしが無い沼津機関区時代
右:マイクロエース製1号機 宇都宮機関区時代

*マイクロエース製はカプラーをKATO_Nに交換済み。
 KATO製はアーノルドカプラーのまま。


 私にとってEF57とEF15は一番好きな電気機関車である。
EF15は辛うじて最晩年の姿を見る事ができたのだが、EF57
は昭和53年10月に全機廃車となっているので、その勇士を
この目で見る事は無かった。
 上のphotoであるが、マイクロエース製の2輌はつい先日発売
されたばかりである。KATO製は私が初めて買ったNゲージの
機関車で、現在はカタログ落ちしているが、先日EF15のリニュー
アルが発表され、続いてEF16も発売カレンダーに載ったので、
KATOにはこの勢いのまま旧型電気の勇であるEF57も是非
リニューアルして欲しいと願っている。




 EF57の1号機が落成したのは昭和15年。既に戦時体制下
ではあったが、東海道本線での優等列車牽引を目的として
いた為、非常に丁寧で質も高く製造されていた。翌昭和16年
から本格的な量産が開始されたのだが、この量産型からは
パンタグラフを車端ギリギリに搭載し、その巨大なフロントデッキ
と相まって、非常に無骨で他に例の無い、個性的な貫禄ある
デザインとなった。
 上のphotoでも分かるように、1号機は車体中央寄りに
パンタグラフを搭載している為、そのシルエットは量産型
にくらべ、見る者に別形式の機関車であるような印象を
与えるスタイルである。
 大きく張り出したパンタグラフに広大なフロントデッキ。
その迫力はまさに"旧型電気機関車然"とした威厳に満ち
ている。



 EF57は当時の最強力電気機関車であり、当初の目的通り
東海道本線での優等列車牽引に活躍したのだが、昭和30年
頃に旧型電気機関車の名機、EF58が大量に配備され始めると、
優秀ではあるもののさすがに戦前製のEF57は旧式化を否めず、
以降は活躍の場を上野以北に限定し、全14両が宇都宮機関区
をホームベースとした(製造両数は全15両だが、昭和23年に
12号機が事故廃車となっている)。
 元来設計が優れた機関車であった為、その現役末期まで
夜行急行の先頭に立つ事も多く、最晩年には20系客車ブルー
トレインを牽引した事もあったが、やはり旧型客車で組成された
夜行急行を牽くその姿に、往年の勇士を重ねるファンも多かった。




 国鉄EF57型電気機関車。現在は7号機の1輌のみが、宇都宮市
の宇都宮駅東口公園で、ボランティアの手により大切に静態保存
されているのみである。


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