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定番の歪みを1つ [音楽(ギター)]

購入してみたので、ちょっと紹介してみようかと思う。


 実は2月にまたLIVEハウスのステージに立つ事になったのだ。
私が演るのは1曲だけなのだが、出る事が決まった段階で今回
はエフェクターをどうしようかと考えた。
 基本的にディストーションを使うつもりなので、KatanaSOUND
の雷雲を使ってみるかと思ったのだが、雷雲はボードにネジ止め
してあるので外すのが面倒くさいし、わざわざボードを持って行く
程でもないので、何か1つ購入しようと思った次第だ(もっとも雷雲
はディストーションと言うよりファズである)。


procorat2_1.JPG
Proco RAT2


 ギター弾きにとってはかなり定番なディストーションで、今更
なエフェクターである。通販で安い並行品をと思っていたのだが、
他にも気になるエフェクターがあったので、今回は楽器店で試奏
してから購入した。
 比較検討したのはSobbatという京都のハンドメイドエフェクター
メーカーの物で、DriveBreakerの1と2である。このエフェクター、
なかなか店頭に置いているショップがないので、まずはショップ
巡りからと相成ったのだが、幸い私の日常行動範囲にある島●楽器
にあったのは幸運だった。試奏の際、店員氏は試奏用にあるSSH
のギターを用意したので出来ればシングル、可能ならばテレキャス
が良い旨を伝えたところ、何と●村楽器の店員氏は躊躇う事なく
壁に掛かっている売り物のテレキャス(Fendar)をセッティングして
くれた(感謝)。ちなみに試奏用のアンプは大定番のJC-120である。



 今回試奏したRAT2とDriveBreaker1はディストーションなのだが、
DriveBreaker2はオーバードライブである。
 まずDriveBreakerに共通して言える事は、RATに比べONにした
時のノイズが大きいという事である。トーンコントロールもBassと
Trebleの2バンドなので、より細かい音造りが可能であるのだが、
どうも個人的にこのトーンコントロールの効き方が好みではなく、
一定の周波数帯の音量を増幅する様な感じではなく、ただ大きく
なるだけと言うボリュームコントローラー的な印象であった(勿論
ブースターとイコライザー、Vol.コントローラは全く違うものである
のは理解しているが)。
 まず最初にオーバードライブのDB2であるが、やや歪みの粒が
粗い感じで、この演出自体は好みであるのだが、この方向性なら
BOSSの名機であるBluesDriver(BD-2)の方が個人的には良い
と感じた。サウンドはバリンとした感じで、そのトーンコントロール
の性格もあり、方向性はとても分かり易い印象である。
 ディストーションのDB2は意外と粒が細かく、かつキラキラした
感じであるが、何となく私は"軽い感じ"に聴こえたのが自分でも
意外である。サスティンもそれなりに有り、かなりメタル向きな音
であるようで、おそらく設計者の意図もその方向を向いているの
ではないかと思う。この歪みにハマる人は、これ以外使う気がし
なくなるような性格のエフェクターである。もっともキラキラと表現
したものの、比較対象がRAT2であった事が大きいかもしれない
事だけは考慮する必要があるだろう。

 総じてSobbatのDriveBreakerは、製作者の考えている方向性
がとても良く分かるエフェクターで、感性がこの音を求めている人
にとっては非常に魅力的なエフェクターであると言えるだろう。



 RATは80年代に登場したディストーションで、年代によって使用
しているパーツに違いがあるため、音色もその年代とモデルにより
違いがある。定番の人気者であるため、"何年モデルの音が最高!"
といった拘りを持つ人も多く、人気のモデルはプレ値で取り引きされ
ているようだが、私はそれ程には歪みの音色に拘りは無く、その
時点でイメージに近ければそれで良しなギタリストなのだ。
 さて今回私が購入したRat2、筐体が手前に傾斜している一番
新しいタイプで、ロゴの"A"の中が白く塗りつぶされている。
このモデル以前は筐体の傾斜が無く、"A"の中も塗りつぶされて
はいない。世間的にはこの"2"になって音色の性格がかなり変化
していると言われている。RATファンの間では、基本的にRATは
80年代の物が一番良いとされているようだ。
 この現行RAT2のサウンドだが、少なくともDB2よりはバリっと
して粒も粗く、稀にファズを使うだけで普段ディストーションを使わ
ない私にとっては、非常に攻撃的なオーバードライブの様にも聴こ
える。DB2よりはコンプが効いている感じで、ニュアンスの表現は
DB2より弱い感じである(もっともディストーションにニュアンスを
求めるのも変だが(汗)。Filterを絞れば、所謂"モーモーFUZZ"的
な音になるが、ディストーションのレベルは全体を通してそれほど
レンジ幅は無く、劇的な変化は感じられないが、これはもっと使い
込みつつ、ブーストしたりさせたりで印象が変わるかもしれない。
 物理的な使い勝手は良好で、各ノブの距離は程よく回す時の
手応えも丁度良い。筐体の造りもガッチリしているが、ノブの
大きさを含めて少し厚みが有り、ギターバッグのポケットへ気軽
に突っ込むのはちょっとな感じだ。また電池ボックスの蓋は1ハン
ドスクリューになっているので、簡単に手で外せるのは高ポイント
である。ただしこの様な筐体の造りなので、体積に比してこの重量
はマイナスポイントであろうか。

procorat2_2.JPG
手で外せるこのタイプの電池蓋は好感が持てる
ちなみにRATはセッティングが難しいペダルと言われているが、
私はまだ修行が足りないせいか、それほど厄介な奴だとは感じ
ない。

 RAT自体は、やはりシングルにこそ合うように思っているの
だが、これは私がテレキャスLOVEな偏屈ギタリストだからかも
知れない。確かにテレキャスでは少々硬質なトーンかもしれな
いが、RATの持つ個性はテレキャスのトレブリーなキャラを良い
意味で更に引き立ててくれるように思う反面、ハムのレスポール
を弾く人の耳に、テレキャス&RAT2はややもすると尖り過ぎに
感じるのもまた事実だろう。
 とりあえず、自宅アンプのFenderBluesJuniorに繋げた今は、
ディストーション10:30、Filter11:30位置で鳴らしているのだが、
アンプのトーンと合わせてまだ色々と試してみるつもりである。

 

 ProcoRAT2。歪み系はエレキギタリストにとって永遠のテーマで
あると言えるが、このエフェクターは定番ディストーションとして、
とりあえずは持っていて間違い無い品だろう。万が一このRAT2を
今後使う事が一切無くても、RAT2は所有しているだけでギタリスト
に安心感を与えてくれる、非常に稀有な定番ディストーションで
あると言える。
 
 
タグ:音楽 ギター
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