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クオリティを向上させるという事 [音楽(ギター)]

 多くのギタリストは、自分が使う弦の事をもっと考えるべきである。

 ヘタレなギタリストであっても、ある程度のレベルで弾きたいのなら、
それなりの楽器が必要であるのは以前に述べた通りである。
 当然だが、ギターは弦を張らなければ弾く事が出来ない。そして
その弦も、やはりある程度のクオリティが必要であるのは言うまでも
ない。

vr10.JPG
Gibson Vintage Reissue VR10-46



 私が愛用している弦は、GibsonのVintage Reissueである。
スケールは10~46だ。あまりショップで見かける事がなく、
いつも通販で購入しているのだが、先日行きつけの楽器店で
見つけたので、棚にあった3セットを全て購入してしまった。
 このVintage Reissue、音質が太くて柔らかく、音の劣化
が少ないのが良い。チューニングもはやい時間で安定し、
弦を落ち着かせる為にジャカジャカやる必要も殆ど無い。



 この弦を使い始めた理由なのだが、私が所有するGibsonの
ES-355(w/Bigsby)に張ってあったのだ。出荷時に張ってあった
弦の種類など気にしていなかったのだが、355の弦を最初に張り
替えた時、どうも音が違う。弾いた感じから10-46スケールで
あろう事は感じていたので、某メーカーの10-46を張ったのだが、
明らかに音が硬い上に"シャラ~ン"と軽い感じになってしまった。
Gibsonのサイトで出荷時に張ってある弦を調べたところ、Gibson
純正のVR10である事が分かったので、それ以来ほかのギター
にもVR10を張っているという次第である。

 Gibsonの弦は、50年代と同じピュアニッケルをコアに巻き付け
る事で、当時と同じ音を再現している。原料であるニッケルの
質もよく、ワウンド弦の芯は多角形スチールという手の込み様だ。
しかも芯線とプレーン弦は、製造過程で張力をかけているのが
素晴らしい。これが為、チューニングの安定もはやいと言う訳だ。
 少々高価な弦ではあるが、価格はその時の為替相場で変わるよう
だ。箱の中で弦は1本づつ真空パックされているので、長期間
ストックしているからと言って、パッケージの中で弦が劣化
する心配は無い。



 私も10代の頃は、経済的な理由からいつもショップで1番安い
弦を買っていたのだが、そのクラスの弦は当然品質も価格相応で、
張ってるそばから音質が劣化して行く。それも張り始めは耳に
痛いほど"キャリ~ン"としたトーンなのだが、張り終わって30分後
にはもうトーンがボヤけ始めてしまい、しかも切れやすいとくる
(ちなみにVR10は切れた事が無い)。あまつさえ切れた時は(経済的
理由から)そのスケール1本だけ買って交換していたのだから、
チューニングが安定する訳も無いし、正しいチューニング音が
身に付く筈も無い。もっとも、当時の愛機は購入したショップ
で一番安いギターであったので、ブリッジやナットの加工精度
が弦の耐久性とチューニングの安定性に影響していた可能性も
大きいとは思うのだが・・・。




 GibsonのVintage Reissueシリーズ。この弦はギターの
アビリティを上げ、結果的に楽器全体のクオリティを
1ランク上げてくれる。

 たかが弦 されど弦

 ギターの能力を引き出すのは弾き手である事は言うまで
もないが、自らのレベルを上げる手段として、良い弦を張る
事は決して無駄な投資ではない。
タグ:音楽 ギター
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