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輪番停電 [日々雑感]

 私の居住地区は輪番停電の実施地区であるのだが、このところ
連続で停電が回避されている。これは私にとって少々意外な事だ。
停電が回避されている最大の理由は、我々の多くが節電に努めて
いるからである。まだまだこの国の民族性も捨てたものではない。

 正直にいえば、首都圏の人たちがこれ程までに節電に協力的で
あるとは思わなかった。街中でも街灯や商店のネオンが消えており、
地下街やショッピングモールも薄暗いが、それで文句を言う人も
おらず、それを良い事に傍若無人な振る舞いをする人も皆無である。
電車も間引き運転され、日中は車内の蛍光灯やエアコンを切って
いるが、それに関しても多くの人たちが納得し受け入れているのだ。
 思い起こせば、いままでこの国を襲った天災の時ですら、日本人の
規律が大きく乱れる事もなく、最低限以上の治安が維持されてきた。
勿論、被災地域ではこの機に乗じた空き巣もそれなりの件数が発生
しているのだが、それが理由で暴動が発生したり、それに巻き込ま
れた死傷者が発生するわけでもなく、人々は実に粛々と前を向いて
歩き始めている。

 被災された方たちに、今の私は"がんばって"等と月並みな事を
言える立場ではないが、それでも物流やインフラの制限に関して
は当然に受け入れ、少しでもそれらのエネルギーや資源を復興
に振り向ける事に関しては、実に喜ばしい事だと考えている。


 よく"島国根性"と言われるが、これは決してネガティブな表現では
ないと思っている。この島国に生きる我々にとって、"島国根性"とは
団結という意味を持つポジティブな言葉なのである。
 海に囲まれ、限られた土地で暮らす我々日本人は、あらゆる意味
で運命共同体であると言えよう。今回の災害にあって、我々はできる
事をしなければならない。それらは人により様々であるが、決して
無駄になる事は無いだろう。

 誰かが言っていた。"なくした物を数えるのではない、残った物を数え
よう"と。今の私には、こんな言葉を言う事すらおこがましいのは重々
承知しているが、それでも今回の大災害に関して、やはり何か少しでも
ポジティブな言葉を、このblogを通して発信したいという思いからである
事をご理解頂きたい。
 

 どれだけの時間がかかるか分からないが、それでもこのまま座り
込んでいる訳にはいかない。皆が出来る事をする。ただそれだけで
良いのだ。そしてそれは、決して難しい事ではないのだから。


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